ガンダムSEED(アスキラ)&ガンダムOO(ロク刹)の二次創作小説サイトです。
2009/10/29 (Thu)
青少年恋愛相談室
Q.長い間のすれ違いの末、ようやく一緒に過ごせるようになった彼女が愛しくて仕方ありません。想いを通わせ合って以来、同じ空間に二人きりでいると、キスをしたり、それ以上の事もしたくなってしまいます。でも、純真無垢な彼女に触れてしまえば、きっと優しくできずに暴走してしまいそうで怖いのです。
俺は一体、どうすればいいでしょうか?
相談者:赤いMSのパイロット
Q.長い間のすれ違いの末、ようやく一緒に過ごせるようになった彼女が愛しくて仕方ありません。想いを通わせ合って以来、同じ空間に二人きりでいると、キスをしたり、それ以上の事もしたくなってしまいます。でも、純真無垢な彼女に触れてしまえば、きっと優しくできずに暴走してしまいそうで怖いのです。
俺は一体、どうすればいいでしょうか?
相談者:赤いMSのパイロット
◇◆◇◆
ザフトの坊主こと、アスラン・ザラがAAに合流して早数週間。
長い隔たりを経て、お互い憎み合い、殺し合いもしたけど、こいつは幼馴染みのキラと納まるところに納まった。ってか、ずっと男だと思ってたキラ坊が実は女だったってことにビックリだ。
そりゃあ、キラは女の子みたいに可愛い面してるし、体の線も細くて華奢だった。男のくせに妙に色気なんかもあったりして、今思えば納得してしまうことも多々あるけど。
目の前にいる少年がキラを必死に取り戻そうとしていたのも、きっとそんな事情があったからなんだろう。
愛する女を守ろうとする同じ男として同情したわけじゃないが、格納庫の片隅で哀愁を漂わせながら、作業を手伝うキラを見つめる背中に俺は思わず声を掛けていた。
「すみません」と奴は俺の部屋に入るなり、頭を下げた。
かなり恐縮しているようだが、そこはきちんと教育の行き届いたザラ家の坊ちゃん。こんなときでも礼儀は忘れない。
「いや、構わないよ」
俺は苦笑いを浮かべて、アスランを自室のベッドに座らせた。そして、それを見届けて、俺も備え付けのデスクチェアに腰を下ろす。
別にただ話をするだけなら、二人きりになる必要なんてないが、彼の口から出た悩みが悩みだけに、つい人目を気にしてしまったのだ。
あーあ、俺もまだ若いってこととかねぇ。
「んで、さっきの話の続きだけど。君は一体、どうしたいワケ?」
問えば、アスランは口の端を上げるだけの皮肉めいた笑みを顔に乗せた。
「この戦時下で何を考えてるんだって俺自身、思いますけどね。でも、俺だって、健全な肉体を持った男です、聖人君子なんかじゃない。ずっと好きで、やっと両思いに――恋人同士になった女の子が傍にいたら、キスもそれ以上のこともしたくなるのが当然でしょう? でも、キラはそういうことに疎いから……」
諦めにも似たため息を零すアスランに、ほんの少し同情心。
ヘリオポリスの崩壊以来、同じ艦内でキラの幼さぶりを見てきただけに、彼の言葉を否定できない。
「ま、まぁ、あれだな。そういうことは君が教えていけばいいんじゃないか? ほら、何も知らない女の子を自分の色に染められる機会なんて、そうそうないと思うけどね、俺は」
まさしく、男のロマンだと神妙に頷いてみせると、アスランはそうでしょうか、と視線を俯かせた。
しかし、それにしても……、と思案する少年を見る。
こーんな綺麗な貌して、まるでおとぎ話に出てくる王子様みたいなこの子にも、ちゃんと性欲があるのが何とも不思議だ。
しげしげと眺めていると、視線に気付いたアスランが顔を上げた。
「な、何ですか?」
「い、いや、なんでも……」
気まずくなって視線を逸らし、頭を掻く。そして、思い立ってアスランの隣に座った。
「そういえば、お前、やり方知ってんの?」
「――はぁぁ!?」
目を見開いたアスランの肩に腕を回して、誰もいないにも関わらず、声を潜める。
なんか、楽しくなってきたなぁ。
ここはMSの男のパイロット同士――あ、もう一人、褐色の少年もいたけど、あいつはこの子より数段進んでそうだからいっか――、腹を割って話をしようじゃないか。
「いいか、何事も最初が肝心なんだ。特にキラみたいな子は、痛かったり、怖かったりした記憶が強いと、怯えて二度と触らせてもらえなくなるかもしれないぞ。大体、女って生き物は男ほど性欲に直結してないから、尚更だな」
「え、それじゃあ、どうすれば……」
おーおー、食らいついてきた。
必死だねぇ、青少年は。
「初めての子が痛がるのは当たり前だ。だから、それを超える快楽を与えてやって、痛みの上から上書きすりゃあいい」
「……痛みを上書き、ですか?」
ま、お互い初めてじゃ、難しいかもしれないけどね、と俺の初体験のときを思い出して、内心、自嘲する。
でも、何度も失敗を繰り返して、大人になってくもんだ。
「良く聞けよ。まず、女の性感帯はな――」
その日、俺はキラがアスランを呼びに来るまでの数時間、性交についての抗議をしてやったのだった。
◇◆◇◆
それから数日、俺の見た限りじゃあ、キラとアスランの二人に変化は見られなかった。
ところがある日、アスランが慌てた様子で食堂に現れた。きょろきょろと辺りを見渡して、俺に気付くと一目散に駆け寄ってくる。
「フラガ少佐っ」
「どうした? キラは一緒じゃないのか?」
いつも傍にいるはずの存在がいないことを不審に思って尋ねると、途端にアスランの顔が朱に染まる。
なるほど。
キラのいない理由を合点して、心の裡でほくそ笑む。
「あ、あの……そのことで、ちょっと……」
「ああ、わかった。少し出ようか」
隣に座っていたマリューに、殻になった食器の片付けを頼んでアスランと一緒に食堂を後にした。
「で、どうだった? キラとヤったんだろ?」
俺は食堂にほど近いグリーフィングルームにアスランを連れ込むと、矢も楯もたまらず問いただした。さすがに下世話すぎたるかとも思ったが、講師の立場としては非常に気になるところだ。
すると、アスランは幸せそうな顔で頷く。
長年の悲願がやっと達成できたんだ。
そりゃあ、嬉しくもなるだろう。
いつもスカしたように見えるアスランの、少年らしい一面を垣間見て、可愛い弟ができた気分になった。
「まぁ、初めてってのは失敗が付きもんだ。回数を重ねりゃあ、そのうちキラも慣れるさ」
頭から“失敗した”と決めつけて話を進めれば、アスランはきょとんと俺を見つめる。
あれ? 違ったのか?
アスランの焦った様子を見て、そうだと思ったんだけど、と俺は首を傾げた。
「えっと、その……確かに挿れた直後は痛そうだったんですけど、その後は平気だったみたいで」
何? と俺は顔を顰めた。
いや、別に失敗しなかったことが不服なわけじゃない。でも、統計的に見て、初体験はいろいろと失敗することの方が多いと聞いているし、この俺だって……いやいや、そんなことはどうでもいい。
「じゃあ、なんで慌ててたんだ?」
「それが……。キラの様子がおかしいんです。声は枯れてるし、体が――というより、下半身が動かないらしくて」
おいおい、それは……。
「それに、体に触れただけで、なんていうか……その、色っぽい声を出すので」
――って、お前、初めてでどんな開発してんだーっ!!
「……アスラン、お前、一体何したの?」
「え? いや、特には……。ただ、フラガ少佐に教えていただいた通り、キラの性感帯を探そうと思って、隅々まで丁寧に触ったり舐めたりしたらこんなことに」
要するに、もともと敏感体質だったキラの本能を目覚めさせちゃったわけね。
キラを気持ちよくさせたくてしたことなんだろうけど、コーディネイターはこんな所まで優秀にできているのか、それとも、生真面目なアスランの実直すぎる愛撫のおかげなのか。
どちらにしても、無駄に経験を重ねた俺がこれほどの敗北感を味わったのは初めてだ。
再び、アドバイスを真剣な面持ちで聞いて、愛しい恋人の待つ部屋へと帰っていく少年の背中を見送りながら、俺は深いため息を一つ零した。
ザフトの坊主こと、アスラン・ザラがAAに合流して早数週間。
長い隔たりを経て、お互い憎み合い、殺し合いもしたけど、こいつは幼馴染みのキラと納まるところに納まった。ってか、ずっと男だと思ってたキラ坊が実は女だったってことにビックリだ。
そりゃあ、キラは女の子みたいに可愛い面してるし、体の線も細くて華奢だった。男のくせに妙に色気なんかもあったりして、今思えば納得してしまうことも多々あるけど。
目の前にいる少年がキラを必死に取り戻そうとしていたのも、きっとそんな事情があったからなんだろう。
愛する女を守ろうとする同じ男として同情したわけじゃないが、格納庫の片隅で哀愁を漂わせながら、作業を手伝うキラを見つめる背中に俺は思わず声を掛けていた。
「すみません」と奴は俺の部屋に入るなり、頭を下げた。
かなり恐縮しているようだが、そこはきちんと教育の行き届いたザラ家の坊ちゃん。こんなときでも礼儀は忘れない。
「いや、構わないよ」
俺は苦笑いを浮かべて、アスランを自室のベッドに座らせた。そして、それを見届けて、俺も備え付けのデスクチェアに腰を下ろす。
別にただ話をするだけなら、二人きりになる必要なんてないが、彼の口から出た悩みが悩みだけに、つい人目を気にしてしまったのだ。
あーあ、俺もまだ若いってこととかねぇ。
「んで、さっきの話の続きだけど。君は一体、どうしたいワケ?」
問えば、アスランは口の端を上げるだけの皮肉めいた笑みを顔に乗せた。
「この戦時下で何を考えてるんだって俺自身、思いますけどね。でも、俺だって、健全な肉体を持った男です、聖人君子なんかじゃない。ずっと好きで、やっと両思いに――恋人同士になった女の子が傍にいたら、キスもそれ以上のこともしたくなるのが当然でしょう? でも、キラはそういうことに疎いから……」
諦めにも似たため息を零すアスランに、ほんの少し同情心。
ヘリオポリスの崩壊以来、同じ艦内でキラの幼さぶりを見てきただけに、彼の言葉を否定できない。
「ま、まぁ、あれだな。そういうことは君が教えていけばいいんじゃないか? ほら、何も知らない女の子を自分の色に染められる機会なんて、そうそうないと思うけどね、俺は」
まさしく、男のロマンだと神妙に頷いてみせると、アスランはそうでしょうか、と視線を俯かせた。
しかし、それにしても……、と思案する少年を見る。
こーんな綺麗な貌して、まるでおとぎ話に出てくる王子様みたいなこの子にも、ちゃんと性欲があるのが何とも不思議だ。
しげしげと眺めていると、視線に気付いたアスランが顔を上げた。
「な、何ですか?」
「い、いや、なんでも……」
気まずくなって視線を逸らし、頭を掻く。そして、思い立ってアスランの隣に座った。
「そういえば、お前、やり方知ってんの?」
「――はぁぁ!?」
目を見開いたアスランの肩に腕を回して、誰もいないにも関わらず、声を潜める。
なんか、楽しくなってきたなぁ。
ここはMSの男のパイロット同士――あ、もう一人、褐色の少年もいたけど、あいつはこの子より数段進んでそうだからいっか――、腹を割って話をしようじゃないか。
「いいか、何事も最初が肝心なんだ。特にキラみたいな子は、痛かったり、怖かったりした記憶が強いと、怯えて二度と触らせてもらえなくなるかもしれないぞ。大体、女って生き物は男ほど性欲に直結してないから、尚更だな」
「え、それじゃあ、どうすれば……」
おーおー、食らいついてきた。
必死だねぇ、青少年は。
「初めての子が痛がるのは当たり前だ。だから、それを超える快楽を与えてやって、痛みの上から上書きすりゃあいい」
「……痛みを上書き、ですか?」
ま、お互い初めてじゃ、難しいかもしれないけどね、と俺の初体験のときを思い出して、内心、自嘲する。
でも、何度も失敗を繰り返して、大人になってくもんだ。
「良く聞けよ。まず、女の性感帯はな――」
その日、俺はキラがアスランを呼びに来るまでの数時間、性交についての抗議をしてやったのだった。
◇◆◇◆
それから数日、俺の見た限りじゃあ、キラとアスランの二人に変化は見られなかった。
ところがある日、アスランが慌てた様子で食堂に現れた。きょろきょろと辺りを見渡して、俺に気付くと一目散に駆け寄ってくる。
「フラガ少佐っ」
「どうした? キラは一緒じゃないのか?」
いつも傍にいるはずの存在がいないことを不審に思って尋ねると、途端にアスランの顔が朱に染まる。
なるほど。
キラのいない理由を合点して、心の裡でほくそ笑む。
「あ、あの……そのことで、ちょっと……」
「ああ、わかった。少し出ようか」
隣に座っていたマリューに、殻になった食器の片付けを頼んでアスランと一緒に食堂を後にした。
「で、どうだった? キラとヤったんだろ?」
俺は食堂にほど近いグリーフィングルームにアスランを連れ込むと、矢も楯もたまらず問いただした。さすがに下世話すぎたるかとも思ったが、講師の立場としては非常に気になるところだ。
すると、アスランは幸せそうな顔で頷く。
長年の悲願がやっと達成できたんだ。
そりゃあ、嬉しくもなるだろう。
いつもスカしたように見えるアスランの、少年らしい一面を垣間見て、可愛い弟ができた気分になった。
「まぁ、初めてってのは失敗が付きもんだ。回数を重ねりゃあ、そのうちキラも慣れるさ」
頭から“失敗した”と決めつけて話を進めれば、アスランはきょとんと俺を見つめる。
あれ? 違ったのか?
アスランの焦った様子を見て、そうだと思ったんだけど、と俺は首を傾げた。
「えっと、その……確かに挿れた直後は痛そうだったんですけど、その後は平気だったみたいで」
何? と俺は顔を顰めた。
いや、別に失敗しなかったことが不服なわけじゃない。でも、統計的に見て、初体験はいろいろと失敗することの方が多いと聞いているし、この俺だって……いやいや、そんなことはどうでもいい。
「じゃあ、なんで慌ててたんだ?」
「それが……。キラの様子がおかしいんです。声は枯れてるし、体が――というより、下半身が動かないらしくて」
おいおい、それは……。
「それに、体に触れただけで、なんていうか……その、色っぽい声を出すので」
――って、お前、初めてでどんな開発してんだーっ!!
「……アスラン、お前、一体何したの?」
「え? いや、特には……。ただ、フラガ少佐に教えていただいた通り、キラの性感帯を探そうと思って、隅々まで丁寧に触ったり舐めたりしたらこんなことに」
要するに、もともと敏感体質だったキラの本能を目覚めさせちゃったわけね。
キラを気持ちよくさせたくてしたことなんだろうけど、コーディネイターはこんな所まで優秀にできているのか、それとも、生真面目なアスランの実直すぎる愛撫のおかげなのか。
どちらにしても、無駄に経験を重ねた俺がこれほどの敗北感を味わったのは初めてだ。
再び、アドバイスを真剣な面持ちで聞いて、愛しい恋人の待つ部屋へと帰っていく少年の背中を見送りながら、俺は深いため息を一つ零した。
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神里 美羽
性別:
女性
趣味:
読書・カラオケ・妄想
自己紹介:
日々、アスキラとロク刹の妄想に精を出す腐女子です。
ロク刹は年の差カッポー好きの神里のツボを激しく突きまくりで、最早、瀕死状態。
アスキラはキラが可愛ければ何でもオッケーで、アスランはそんなキラを甘やかしてればいいと思います。
そんな私ですが、末永くお付き合いください。
ロク刹は年の差カッポー好きの神里のツボを激しく突きまくりで、最早、瀕死状態。
アスキラはキラが可愛ければ何でもオッケーで、アスランはそんなキラを甘やかしてればいいと思います。
そんな私ですが、末永くお付き合いください。
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